バイアグラ・シアリス・レビトラの違い|効果時間・食事・副作用・選び方を医師が解説|MEN’S KIA CLINIC

バイアグラ・シアリス・レビトラは何が違う?

ED治療薬について、

「バイアグラとシアリスはどちらがいい?」

「レビトラは効き目が強い?」

「一番長く効くED薬は?」

と疑問を持つ方は少なくありません。

バイアグラ・シアリス・レビトラは、いずれもPDE5阻害薬と呼ばれるED治療薬です。

基本的な作用機序は共通していますが、

  • 有効成分
  • 効果が現れるまでの時間
  • 効果の持続時間
  • 食事の影響
  • 副作用の出方
  • 使用しやすい性生活のパターン

などに違いがあります。

重要なのは、

「どの薬が一番強いか」ではなく、「自分のEDの原因や性生活にどの薬が合うか」

という視点です。


まず3剤の違いを比較

項目バイアグラシアリスレビトラ
有効成分シルデナフィルタダラフィルバルデナフィル
分類PDE5阻害薬PDE5阻害薬PDE5阻害薬
特徴世界的に使用実績が長い持続時間が長い比較的速い効果発現が特徴
服用の目安性行為の約1時間前性行為の約1時間前性行為前
持続時間の目安約4~5時間最長36時間程度約4~5時間程度
食事の影響受けやすい比較的受けにくい受けることがある
性的刺激必要必要必要
硝酸薬との併用禁忌禁忌禁忌

※効果発現時間・持続時間には個人差があります。
※「持続時間」は、その時間ずっと勃起しているという意味ではありません。

ED治療薬は薬剤ごとに特徴がありますが、1回効かなかっただけで無効と判断する必要はありません。


3剤とも「飲めば勝手に勃起する薬」ではない

最初に知っておきたいのが、PDE5阻害薬の作用です。

性的刺激

神経からNO(一酸化窒素)が放出

cGMPが増える

陰茎海綿体の平滑筋が緩む

陰茎への血流が増える

勃起が起こる

PDE5という酵素はcGMPを分解します。

バイアグラ・シアリス・レビトラはPDE5を阻害することでcGMPの作用を持続させ、勃起を補助します。

したがって、

ED薬を飲んだだけで自動的に勃起するわけではありません。

基本的には性的刺激が必要です。


バイアグラとは?

バイアグラの有効成分はシルデナフィルです。

世界的に広く知られているED治療薬で、日本でもED治療に使用されています。

バイアグラの特徴

代表的な特徴は、

  • ED治療薬として長い使用実績がある
  • 性行為の約1時間前に服用する
  • 効果持続は一般に4~5時間程度
  • 食事の影響を受けやすい

という点です。

特に重要なのが食事です。

シルデナフィルは食後に服用すると吸収が遅くなり、血中濃度のピークが低下することがあります。

そのため、

「バイアグラを飲んだけれど効かなかった」

という場合、薬自体が効かないのではなく、食事や服用タイミングが影響している可能性があります。


バイアグラが向いている可能性がある人

例えば、

  • 性行為のタイミングをある程度決められる
  • 長時間作用する薬を必要としていない
  • ED治療薬を初めて検討している
  • シルデナフィルとの相性が良い

といった場合に選択肢となります。

ただし、食事のタイミングを考えて使用する必要があります。


シアリスとは?

シアリスの有効成分はタダラフィルです。

最大の特徴は、作用時間の長さです。

一般に最長36時間程度作用が持続するとされています。

ただし、

「36時間ずっと勃起している」

という意味ではありません。

薬が作用し得る時間が長く、その間に性的刺激を受けた際の勃起反応を補助するという意味です。


シアリスの特徴

  • 効果持続時間が長い
  • 食事の影響を比較的受けにくい
  • 性行為のタイミングに余裕を持ちやすい
  • 性的刺激が必要

例えば土曜日の夜に服用した場合、翌日まで薬の作用が残る可能性があります。

そのため、

「性行為の1時間前を正確に狙って薬を飲みたくない」

という方には使いやすい場合があります。


シアリスが向いている可能性がある人

例えば、

  • 性行為の時間を細かく決めたくない
  • 週末など長時間の余裕を持ちたい
  • 食事とのタイミングを気にしたくない
  • 自然な流れで性生活を送りたい

という方に適している場合があります。


レビトラとは?

レビトラの有効成分はバルデナフィルです。

バルデナフィルは比較的速い効果発現が特徴とされてきたPDE5阻害薬です。

ただし、日本では先発品のレビトラ錠について流通状況が変化しており、現在の処方ではバルデナフィルのジェネリック医薬品が選択されることがあります。

そのため、一般向けの記事では、

「レビトラ=バルデナフィル系ED治療薬」

として理解すると分かりやすいでしょう。


レビトラ/バルデナフィルの特徴

一般的な特徴として、

  • 比較的速い効果発現
  • 作用時間は数時間程度
  • 食事の影響を受ける場合がある
  • 性的刺激が必要

などがあります。

「必要なタイミングで比較的速い作用を期待したい」という場合に検討される薬剤です。


バイアグラ・シアリス・レビトラの効果時間や食事への影響の違い

一番早く効くのは?

一般的には、バルデナフィルは比較的速い効果発現が特徴とされています。

ただし、薬の効き始めは、

  • 個人差
  • 食事
  • 胃腸の状態
  • 服用量
  • 飲酒
  • 性的刺激

などでも変わります。

「○分で必ず効く」と考えるべきではありません。


一番長く効くのは?

3剤の中では**タダラフィル(シアリス)**が最も長時間作用する薬です。

最大36時間程度の作用が特徴です。

シルデナフィルやバルデナフィルとは、ここが大きく異なります。

したがって、

短時間型

バイアグラ・レビトラ系

長時間型

シアリス

というイメージで考えると分かりやすいでしょう。


一番「硬くなる」のはどれ?

患者さんから非常によく聞かれる質問です。

しかし、

「この薬が必ず一番硬くなる」と単純に順位付けすることはできません。

EDの原因には、

  • 血流障害
  • 糖尿病
  • 神経障害
  • 男性ホルモン
  • 心理的要因

などがあり、薬への反応には個人差があります。

バイアグラで非常によく反応する人もいれば、シアリスの方が使いやすい人もいます。

「強い薬」を探すより、適切な用量と服用方法で自分に合った薬を探すことが重要です。


食事の影響が少ないのは?

この点では、タダラフィル(シアリス)が使いやすいといえます。

バイアグラのシルデナフィルは、食後に服用すると吸収が遅れることがあります。

特に、

  • 焼肉
  • 揚げ物
  • ラーメン
  • コース料理
  • 脂肪分の多い食事

の直後には注意します。

デートや外食後に性行為をすることが多い方にとっては、この違いが薬剤選択に影響します。


バイアグラ・シアリス・レビトラを効果時間や食事から選ぶ目安

副作用に違いはある?

3剤ともPDE5阻害薬なので、共通する副作用があります。

代表的なのは、

  • 頭痛
  • 顔のほてり
  • 鼻づまり
  • 動悸
  • めまい
  • 消化器症状

などです。

一方、薬剤によって副作用の傾向には多少違いがあります。

シルデナフィルでは視覚に関する症状がみられることがあります。

タダラフィルでは、

  • 背部痛
  • 筋肉痛

などがみられることがあります。

副作用の出方には個人差があります。


3剤とも硝酸薬とは併用できない

ED治療薬を使用するうえで最も重要な注意事項の一つです。

狭心症などに使用する硝酸薬やNO供与薬とPDE5阻害薬を併用すると、血圧が過度に低下する危険があります。

例えば、

  • ニトログリセリン
  • 硝酸イソソルビド
  • 一硝酸イソソルビド
  • ニコランジル

などを使用している場合は注意が必要です。

薬の名前が分からない場合は、薬手帳を医師へ提示してください。

持病や服用薬がある場合は、安全性を確認できる診療科・専門クリニックへ相談してください。


ED薬は毎回飲まなければならない?

バイアグラ・シアリス・レビトラなどのオンデマンド型PDE5阻害薬は、基本的に性行為に合わせて使用します。

そのため、

「薬を飲むタイミングを考えるのが負担」

「パートナーに薬を飲んでいることを知られたくない」

「性行為を予定化したくない」

と感じる方もいます。

こうした点も治療法を選ぶ際の重要な要素です。


ED薬を飲んでも効かない場合は?

ED治療薬が十分に効かない場合、すぐに「薬が効かない体質」と判断する必要はありません。

まず確認するのは、

  • 服用時間
  • 食事
  • 飲酒
  • 性的刺激
  • 用量
  • 使用回数

です。

特にシルデナフィルでは食事の影響を確認します。

正しい方法で使用しても十分な効果が得られない場合には、

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 神経障害
  • 前立腺手術後
  • 男性ホルモン低下
  • 心理的要因

など、EDそのものの原因を再評価します。


薬を変えれば効くことはある?

あります。

例えば、

「バイアグラが合わなかったからED薬は全部効かない」

とは限りません。

PDE5阻害薬は同じカテゴリーの薬ですが、

  • 効果発現時間
  • 持続時間
  • 食事の影響
  • 副作用
  • 個人の反応

に違いがあります。

そのため、医師の判断で別のPDE5阻害薬を試すことがあります。

ただし、自己判断で複数のED薬を同時に服用することは避けてください。


ED薬が十分に効かない場合の治療選択

正しくPDE5阻害薬を使用しても十分な効果が得られない場合、次の治療を検討します。

内服以外の治療を希望する場合は、現在のED治療選択肢も確認できます。

1.原因疾患の治療

糖尿病、高血圧、ホルモン異常などを確認します。

2.生活習慣改善

運動、禁煙、体重管理、睡眠、飲酒などを見直します。

3.陰圧式勃起補助具

陰圧によって陰茎への血液流入を促します。

4.陰茎海綿体注射

薬剤を陰茎海綿体へ直接投与する方法です。

5.陰茎ボトックス

近年、PDE5阻害薬などで十分な改善が得られない難治性EDを中心に研究されている治療です。

6.手術治療

重症例では陰茎プロステーシスなどが検討される場合があります。


陰茎ボトックスとは?

陰茎ボトックスは、ボツリヌストキシンを陰茎海綿体などへ注入し、海綿体平滑筋の緊張を抑えることで、陰茎への血液流入を促しやすくすることを目的とした治療です。

PDE5阻害薬とは作用するポイントが異なるため、PDE5阻害薬で十分な効果が得られない難治性EDに対する新しい治療候補として研究されています。

ただし、ここは重要です。

陰茎ボトックスは、

  • 現時点でEDの標準治療ではない
  • 国内でED治療として承認された適応ではない
  • PDE5阻害薬より優れていると確立されていない
  • 最適な投与量・投与方法は確立されていない
  • 長期安全性についてもデータが限定的

という位置づけです。

したがって、

「ED薬より陰茎ボトックスの方が優れている」

と考えるのではなく、

「標準的なED治療で十分な効果が得られない場合に検討される選択肢の一つ」

と考えるのが適切です。

バイアグラやシアリスなどのED薬で効果が不十分な場合の次の治療選択

よくある質問

Q1.バイアグラとシアリスはどちらが強いですか?

単純にどちらが強いとはいえません。

バイアグラは比較的短時間型、シアリスは長時間型という違いがあり、患者さんによって反応も異なります。


Q2.一番長く効くED薬は?

3剤の中ではタダラフィル(シアリス)が最も長く、最大36時間程度作用することが特徴です。

ただし、36時間勃起し続けるという意味ではありません。


Q3.一番早く効くのは?

バルデナフィルは比較的速い効果発現が特徴とされています。

ただし、服用条件や個人差があります。


Q4.食事の影響が少ないのは?

タダラフィルは食事の影響を比較的受けにくい薬です。

一方、シルデナフィルでは食後に吸収が遅れることがあります。


Q5.3種類を一緒に飲めばもっと効きますか?

自己判断でPDE5阻害薬を複数併用してはいけません。

副作用や血圧低下のリスクが高まる可能性があります。


Q6.バイアグラが効かなければシアリスも効きませんか?

必ずしもそうではありません。

服用方法を確認したうえで、医師の判断で別のPDE5阻害薬へ変更することがあります。


Q7.ED薬で性欲も強くなりますか?

基本的にPDE5阻害薬は性欲そのものを高める薬ではありません。

性的刺激に対する勃起反応を補助する薬です。


Q8.ED薬が効かない場合はどうしますか?

服用方法、用量、食事、飲酒などを確認し、糖尿病、血流障害、神経障害、ホルモン低下などEDの原因を評価します。

そのうえで別の治療を検討します。


Q9.ED薬が効かない場合、陰茎ボトックスを受けられますか?

適切にPDE5阻害薬を使用しても十分な改善が得られない場合、EDの原因や重症度を評価したうえで自由診療として検討されることがあります。

すべての患者さんが適応になるわけではありません。


Q10.陰茎ボトックスはED薬より効果がありますか?

現時点で、PDE5阻害薬より優れていると判断できる十分な医学的根拠はありません。

陰茎ボトックスは主に難治性EDに対して研究されている治療であり、標準治療ではありません。


まとめ

バイアグラ・シアリス・レビトラは、いずれもPDE5阻害薬ですが、特徴が異なります。

バイアグラ(シルデナフィル)

→ 使用実績が長く、比較的短時間型。食事の影響に注意。

シアリス(タダラフィル)

→ 最大36時間程度の長時間作用が大きな特徴。食事の影響も比較的小さい。

レビトラ(バルデナフィル)

→ 比較的速い効果発現が特徴。現在は国内の流通状況を踏まえてバルデナフィル製剤として考える必要があります。

重要なのは「一番強いED薬」を探すことではありません。

性生活のタイミング、食事、EDの原因、持病、服用薬、副作用などを考慮して、自分に合った薬を選ぶことが重要です。

また、PDE5阻害薬を正しく使用しても十分な効果が得られないEDがあります。

その場合には「もっと強い薬」を探すだけではなく、糖尿病、血流障害、神経障害、男性ホルモンなどEDの原因を再評価します。

そのうえで、陰圧式勃起補助具、陰茎海綿体注射、手術治療などを検討します。

陰茎ボトックスも難治性EDに対する治療候補として研究されていますが、現時点では標準治療ではありません。

ED治療は「どの薬が一番強いか」ではなく、「なぜEDが起きているのか」「どの治療がその人に合っているのか」から考えることが重要です。


監修医プロフィール

雲山 盛秀 医師

MEN’S KIA CLINIC

診療領域

男性治療
美容外科
美容皮膚科

資格・経歴

医師
脳神経外科領域での診療経験
男性治療経験20年以上
施術経験2万件以上(全施術累計)

ED、早漏、感度など男性特有の悩みに対し、症状、既往歴、生活習慣、服用薬、既存治療への反応などを確認し、治療方針を提案しています。


参考文献

American Urological Association. Erectile Dysfunction Guideline.

日本性機能学会・日本泌尿器科学会 編.男性性機能障害診療ガイドライン 2025年版.

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA).バイアグラ錠25mg・50mg/ODフィルム 電子添文.

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA).シアリス錠5mg・10mg・20mg 電子添文.

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA).バルデナフィル錠10mg・20mg 電子添文.

European Association of Urology. EAU Guidelines on Sexual and Reproductive Health: Management of Erectile Dysfunction.

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