ED治療は何科を受診すればいい?泌尿器科・男性専門クリニックの選び方を医師が解説|MEN’S KIA CLINIC

「EDかもしれないけれど、何科へ行けばいいのかわからない」

「泌尿器科でEDを相談してもいい?」

「ED専門クリニックと一般の病院では何が違う?」

ED(勃起不全)はデリケートな悩みのため、症状があっても受診先が分からず、そのままにしている方も少なくありません。

結論からいうと、EDについては主に泌尿器科、男性専門・ED専門クリニックなどで相談できます。

ただし、EDは単なる「性機能だけの問題」とは限りません。

糖尿病、高血圧、動脈硬化、ホルモン異常、神経障害、服用薬、心理的ストレスなどが関係することがあるため、症状や持病によって適切な受診先が変わる場合があります。

この記事では、EDが疑われる場合に何科を受診すればよいのか、受診先の選び方や診察内容について解説します。


EDとは?

EDはErectile Dysfunctionの略で、日本語では「勃起不全」または「勃起障害」と呼ばれます。

「まったく勃起しない状態」だけがEDではありません。

例えば、

  • 勃起するまで時間がかかる
  • 十分な硬さにならない
  • 性交途中で中折れする
  • 日によって勃起できないことがある
  • 性交を完遂できない

といった状態もEDに含まれる可能性があります。

一度だけ勃起できなかったからといってEDとは限りませんが、同じ状態を繰り返している場合は、一度原因を確認することが大切です。


EDは何科を受診すればいい?

最も基本的な受診先は泌尿器科です。

泌尿器科では、

  • 陰茎
  • 前立腺
  • 精巣
  • 尿道
  • 膀胱
  • 男性性機能

などを扱います。

そのため、EDは泌尿器科の診療領域です。

また、ED治療を専門的に扱う男性専門クリニック・ED専門クリニックでも相談できます。

重要なのは、「EDだから必ずこの診療科でなければならない」と考えることではありません。

EDの原因によっては、内科、循環器内科、糖尿病内科などで基礎疾患を評価することも重要です。

受診前に硬さ・維持力・中折れ・朝立ちなどを整理しておくと診察がスムーズです。


EDや中折れを相談できる泌尿器科・男性専門クリニック・内科などの受診先

迷ったらまず泌尿器科で相談

受診先に迷う場合、まず泌尿器科で相談する方法があります。

特に、

  • EDが何度も起こる
  • 朝立ちが減った
  • 自慰でも硬さが弱い
  • 中折れが増えた
  • 陰茎や精巣にも症状がある
  • 前立腺の病気や手術歴がある

場合には、泌尿器科が適しています。

必要に応じて他科と連携して原因を調べます。


男性専門・ED専門クリニックという選択肢

「一般の病院ではEDについて話しにくい」

という方は、男性専門クリニックやED専門クリニックを選択する方法もあります。

EDを日常的に診療している医療機関では、

  • EDについて相談しやすい
  • ED治療薬について相談できる
  • 治療歴に応じた選択肢を検討できる
  • 男性特有の悩みをまとめて相談できる

といった特徴があります。

一方、医療機関によって診療内容、検査設備、自由診療の範囲などは異なります。

「専門クリニックだから必ず治療効果が高い」という意味ではありません。


糖尿病がある場合は?

糖尿病はEDと強く関連する疾患の一つです。

糖尿病がある場合は糖尿病管理とED評価を並行して考えることが重要です。

高血糖が長期間続くと、

高血糖

血管障害・神経障害

陰茎への血流・神経伝達低下

ED

という経路で勃起機能に影響することがあります。

そのため糖尿病のある方では、EDだけを治療するのではなく、血糖管理も重要です。

すでに糖尿病内科へ通院している場合は、主治医に相談したうえで泌尿器科・ED診療を併用する方法があります。


高血圧・心臓病がある場合は?

EDは血管機能と深く関係しています。

陰茎の血管は細いため、動脈硬化などの影響によって血流が低下すると、勃起機能にも影響することがあります。

特に、

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 喫煙
  • 肥満
  • 狭心症
  • 心筋梗塞の既往

などがある場合は、心血管系の状態も考慮します。

ED治療薬を使用できるかどうかについても、心血管状態や服用薬の確認が重要です。


EDが心臓・血管の病気のサインになることも

EDを単なる性機能の問題として考えない方がよい理由があります。

EDと心血管疾患は、

  • 動脈硬化
  • 血管内皮機能障害
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 喫煙
  • 肥満

など多くのリスク因子を共有しています。

特に、それまで問題がなかった男性に持続的なEDが現れた場合、生活習慣病や心血管リスクを確認するきっかけになることがあります。

ED診療では「勃起させること」だけでなく、背景にある健康状態を見ることも重要です。


心因性EDは何科?

若い方を中心に、

  • 性交への緊張
  • 一度の失敗経験
  • 「次も失敗するかもしれない」という予期不安
  • 仕事のストレス
  • パートナーとの関係
  • 抑うつ・不安

などがEDに関係することがあります。

この場合でも、最初から「精神的な問題」と決めつけるべきではありません。

まず身体的な原因や服用薬などを確認します。

心理的要因の関与が強い場合には、必要に応じて心療内科、精神科、心理職などとの連携を検討します。


男性ホルモン低下が疑われる場合は?

EDに加えて、

  • 性欲が低下した
  • 朝立ちが減った
  • 疲れやすい
  • 活力が低下した
  • 筋力が落ちた

などがある場合、テストステロン低下が関係している可能性があります。

泌尿器科などで症状を確認し、必要に応じて血液検査を行います。

EDだから全員に男性ホルモン補充が必要というわけではありません。


EDの症状や糖尿病・心臓病・ホルモン低下などから考える受診先

EDの診察では何を聞かれる?

ED診療では、一般的に次のような内容を確認します。

  • いつから症状があるか
  • 勃起できるか
  • 十分な硬さになるか
  • 中折れするか
  • 朝立ちがあるか
  • 自慰では勃起できるか
  • 性欲があるか
  • 糖尿病・高血圧などの持病
  • 手術歴
  • 喫煙・飲酒
  • 服用している薬
  • これまで使用したED治療薬
  • ED薬の効果

問診だけでかなり重要な情報が得られます。


陰茎を必ず診察される?

EDで受診すると、

「必ず陰茎を見せなければならないのでは?」

と心配する方もいます。

EDの診察では、まず問診や既往歴、服用薬などの確認から始めることが一般的です。

すべての患者さんに同じ身体診察や検査を行うわけではありません。

陰茎の形態異常、ペロニー病、精巣・男性ホルモンの異常などが疑われる場合には、必要に応じて身体診察を行います。


ED診療で行われる検査

患者さんによっては、

  • 血圧
  • 血糖・HbA1c
  • 脂質
  • 腎機能
  • テストステロン
  • その他の血液検査

などを確認します。

難治性EDなどでは、専門的な評価として陰茎血流などを調べることもあります。

全員にすべての検査が必要というわけではありません。


ED治療にはどのような方法がある?

ED治療は原因や重症度によって選択します。

原因評価後にどのような治療を選ぶかは、ED最新治療の記事で整理しています。

1.生活習慣の改善

  • 運動
  • 禁煙
  • 体重管理
  • 睡眠改善
  • 飲酒量の見直し

などです。

糖尿病、高血圧、肥満などがある場合には特に重要です。

2.PDE5阻害薬

代表的なED治療薬には、

  • シルデナフィル
  • タダラフィル
  • バルデナフィル

などがあります。

3.陰圧式勃起補助具

陰圧を利用して陰茎へ血液を流入させる方法です。

4.陰茎海綿体注射

薬剤を陰茎海綿体へ投与して勃起を促す治療です。

5.手術治療

重症例では陰茎プロステーシスなどが検討される場合があります。


ED薬が効かない場合は?

ED薬を飲んでも十分な効果が得られない場合、

「もっと強い薬を使えばよい」

とは限りません。

まず、

  • 正しい時間に服用したか
  • 食事の影響はなかったか
  • 十分な性的刺激があったか
  • 適切な用量だったか
  • 複数回適切に試したか

などを確認します。

それでも効果が不十分なら、

  • 糖尿病
  • 高度な血流障害
  • 神経障害
  • 前立腺手術後
  • 男性ホルモン低下

などの背景を評価します。


陰茎ボトックスという治療選択

PDE5阻害薬など従来の治療で十分な改善が得られない難治性EDに対して、近年研究されている治療の一つに陰茎ボトックス(ボツリヌストキシンA注入)があります。

ボツリヌストキシンによって陰茎海綿体平滑筋の緊張を低下させ、血液が流入しやすい状態を作ることが治療の考え方です。

ただし、非常に重要な点があります。

陰茎ボトックスは、「EDだから最初から陰茎ボトックス」という治療ではありません。

EDの原因、これまでの治療歴、既存治療への反応などを評価したうえで、自由診療として検討する治療選択肢の一つです。


EDで医療機関を受診して原因を調べ治療を選択するまでの流れ

どのクリニックを選べばいい?

EDを相談する医療機関を選ぶ際は、「ED治療薬を処方している」という点だけでなく、次の項目を確認するとよいでしょう。

  • EDの原因について説明してくれる
  • 持病や服用薬を確認する
  • PDE5阻害薬の禁忌を確認する
  • ED薬が効かない場合の対応を説明できる
  • 治療のメリットだけでなくリスクも説明する
  • 自由診療の場合は料金が明確
  • 未承認治療について承認状況を説明する
  • 必要に応じて他科受診を勧める

特定の治療だけを強く勧めるのではなく、複数の選択肢について説明を受けられる医療機関を選ぶことが重要です。


MEN’S KIA CLINICでのED相談

MEN’S KIA CLINICでは、EDについて相談する際、単に「薬を処方する」だけではなく、

  • EDの症状
  • 中折れ
  • 朝立ち
  • 性欲
  • 既往歴
  • 糖尿病・高血圧
  • 服用薬
  • これまでのED治療
  • ED薬への反応

などを確認し、治療方法を検討します。

ED治療薬で十分な効果が得られなかった方についても、その原因を確認したうえで次の治療選択を検討します。

陰茎ボトックスについても相談できますが、EDの標準治療ではなく、EDを適応として国内承認された治療ではありません。

適応や限界について説明を受け、十分に理解したうえで治療を選択することが重要です。


よくある質問

Q1.EDは泌尿器科で診てもらえますか?

はい。EDは泌尿器科の診療領域です。

男性専門・ED専門クリニックでも相談できます。

Q2.内科でもED薬を処方してもらえますか?

医療機関によっては可能です。

ただし、EDが続く場合は糖尿病、血管障害、ホルモン異常などの背景を確認することも重要です。

Q3.20代・30代でも泌尿器科へ行ってよいですか?

問題ありません。

若い方でも心因性EDだけでなく、生活習慣、薬剤、ホルモンなどが関係することがあります。

Q4.EDで受診すると必ず陰茎を見せますか?

必ずではありません。

まず問診を行い、症状や疑われる疾患に応じて必要な診察・検査を判断します。

Q5.EDは保険診療ですか?

ED診療は原則として自由診療となることが多いですが、一定の条件を満たした不妊治療目的のPDE5阻害薬処方などでは保険適用となる場合があります。

受診する医療機関で確認してください。

Q6.ED薬を飲んでも効きません。何科へ行けばいいですか?

泌尿器科やEDを専門的に診療している医療機関で相談できます。

服用方法だけでなく、血流、糖尿病、神経、ホルモンなどを確認することが重要です。

Q7.高血圧がありますがED治療を受けられますか?

高血圧だけでED治療ができないとは限りません。

血圧の状態、心血管疾患、服用している降圧薬などを確認して判断します。

Q8.心臓病があってもED薬を使えますか?

心臓病の種類や状態によって判断が異なります。

特に硝酸薬・NO供与薬を使用している場合、PDE5阻害薬は併用できません。

Q9.オンライン診療でもED治療はできますか?

ED治療薬の処方などにオンライン診療を利用できる医療機関があります。

一方、基礎疾患の評価や身体診察・検査が必要な場合には対面診療が適しています。

Q10.ED薬以外の治療も相談できますか?

医療機関によって対応範囲が異なります。

ED薬以外にも陰圧式勃起補助具、陰茎海綿体注射、手術治療などがあります。陰茎ボトックスも研究されていますが、現時点では標準治療ではありません。


まとめ|EDで何科へ行くか迷ったら

EDについて最も基本的な受診先は泌尿器科です。

また、

男性専門・ED専門クリニック

でも相談できます。

一方、EDには糖尿病、高血圧、動脈硬化、心血管疾患、ホルモン異常、神経障害、心理的要因などが関係する場合があります。

そのため、

糖尿病 → 糖尿病内科との連携

心血管疾患 → 循環器内科との連携

心理的要因 → 必要に応じて心療内科・精神科領域との連携

というように、原因に応じた評価が重要です。

EDは単なる「性機能の悩み」とは限りません。

繰り返す中折れや硬さ不足を年齢のせいと決めつけず、原因を確認することが適切な治療選択につながります。


監修医プロフィール

雲山 盛秀 医師

MEN’S KIA CLINIC

診療領域

男性治療
美容外科
美容皮膚科

資格・経歴

医師
脳神経外科領域での診療経験
男性治療経験20年以上
施術経験2万件以上(全施術累計)

ED、早漏、感度など男性特有の悩みに対し、症状、既往歴、生活習慣、服用薬、既存治療への反応などを確認し、治療方針を提案しています。


参考文献

  1. 日本性機能学会・日本泌尿器科学会 編.男性性機能障害診療ガイドライン 2025年版.
  2. European Association of Urology. EAU Guidelines on Sexual and Reproductive Health: Management of Erectile Dysfunction.
  3. American Urological Association. Erectile Dysfunction: AUA Guideline.
  4. 日本循環器学会ほか.心血管疾患患者における性機能・性活動に関する関連ガイドライン・ステートメント。
  5. 各PDE5阻害薬の最新電子添文.独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA).

recent post